CSR報告書に掲載する第三者意見を聴くために、年に1度、限られたNGOのメンバーと1時間程度対話することで、ステークホルダー・エンゲージメントが行われたと満足してはいませんか?
ステークホルダーとは、組織の何らかの決定や活動に利害を持つ組織や個人です。組織には多くのステークホルダーが存在し、その利害はさまざまです。組織のメンバー、従業員や所有者もステークホルダーに含まれます。ステークホルダーの特定とステークホルダー・エンゲージメントはCSRの基本です。
ステークホルダー・エンゲージメントには組織とステークホルダーとの対話が必要であり、その形態はさまざまです。
■ ステークホルダー・ダイアログの考え方
- 目的は何か
社会・環境の持続可能な発展への貢献のためのステップであり、次の4つの目的がある。
(1)自社の影響を知る
(2)自社の社会課題特定の手掛かりをつかむ
(3)社会課題解決にステークホルダーと取り組む
(4)CSR活動をレビューする
まずダイアログの目的を明確にし、テーマの設定とダイアログの設計を行う。 - メリットは何か
・組織の決定や取組みにおけるステークホルダーへの影響およびステークホルダーの利害・期待を把握し、取り組む課題の特定や課題解決のために組織が行うべきことを把握する
・組織の信頼性の向上につながる - どのような考え方で臨むのか
社会的責任の原則に基づいて実施(透明性、ステークホルダーの利害の尊重) - ダイアログ後の活用
組織の取組みへの反映や、社会的責任の履行のためのステークホルダー・エンゲージメントにつなげる
- ※ダイアログの形式としては、会議、ワークショップ、公聴会、円卓会議、諮問委員会、定期的な情報提供、インターネット上の討論会などがあります
- ※ステークホルダー・エンゲージメントは以下のようなことに役立てることができます。
-ステークホルダーへの影響への理解
-有益な影響の増大、悪影響の減少方法の判断
-パフォーマンスの評価
-ステークホルダーの利害等に対処
-透明性の向上
-パートナー関係の形成など
しくみを構築し、定着させ、段階を踏んで進化させていきましょう。
企業のCSR活動のレビューを行うためのダイアログの企画・提供
NGO、消費者団体等市民組織のアライアンスを基盤として、環境や人権などの各分野の専門家が互いに意見交換やサポートを行ないながら包括的な視点で実施します。